あの「峠の釜めし」の“釜”を使って建築用タイルを製造:埼玉工業大学

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関東地方在住の人なら、誰しも一度は食したことがあるだろう、駅弁「峠の釜めし」。

1958年の販売以来、これまで実に約1億8,000万個も売れてきたそうだが、この弁当については誰もが同じように悩ましい問題を抱えてきた。

食後、中身が空になった釜だ。

どうせ処分するんだよな――そう思うと同時に「いやいや、何かに使えるかも」という迷いも生まれ、結局は決断しきれず家に持ち帰る。

そして、そのまま忘れること数カ月、いや数年……そんな悩ましい「峠の釜めし」の“釜”を建設用タイルに生まれ変わらせるリサイクル研究をしているチームがいる。

埼玉工業大学の本郷照久教授チームだ。

同研究室では「メカノケミカル処理」と「ジオポリマー化反応」という技術を適用して、粉末化した素材をタイル状に硬化させる手法を確立。

JIS A5209規格の基準を満たす屋内用タイルを生産することができる。

峠の釜めしの釜だけでなく、他の陶器類や耐火レンガ、瓦などにも広く応用できる可能性があり、今後も技術の応用化を進めていくとのこと。

どこの家庭でも食器棚の隅で眠っている釜にも、ようやく第二の舞台が用意される時代が来たかもしれない。

【参考】
埼玉工業大学(→link
株式会社荻野屋(→link

 

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Posted by バケツ君