遺品整理に50万円もかかるのは妥当?高額になる原因と安く抑える方法を解説
更新日2025.09.21

遺品整理の見積もりで50万円という金額を提示された場合、ぼったくりではないかと疑う人は多いでしょう。実際に間取りごとの費用相場を見ると、一般的な広さであれば50万円は高額といえます。

しかし、遺品整理の費用は部屋の広さだけでなく、遺品の量や家の状況、追加で依頼する作業内容によって大きく変動するものです。

そのため、状況次第では50万円を超えるケースも十分に考えられます。

本記事では、遺品整理の費用相場や費用が高くなる原因について解説します。費用を抑えるための具体的な方法も紹介しているため、ぜひ参考にしてください。

遺品整理の費用50万円は妥当?費用相場を解説

遺品整理の費用50万円は妥当?費用相場を解説

遺品整理の費用相場は、部屋の間取りや荷物の量によって大きく変動するため、50万円であっても妥当かどうかは一概には判断できません参考までに、間取りごとの料金目安についてまとめた表を以下に示しています。

間取り 料金の目安 作業人数 作業時間
1K 万円〜 1〜2名 1〜3時間
1DK 5万円〜 2〜3名 2〜4時間
1LDK 7万円〜 2〜4名 2〜6時間
2DK 9万円〜 2〜5名 2〜6時間
2LDK 11万円〜 3〜6名 3〜8時間
3DK 14万円〜 3〜7名 4〜10時間
3LDK 16万円〜 4〜8名 5〜12時間
4LDK 20万円〜 4〜10名 6〜15時間

上記の表より、4LDKの間取りの場合だと費用相場は20万円からとされているため、50万円はかなり高額といえるでしょう。

一方で、遺品整理にかかる費用は間取りや遺品の量、建物の立地条件などによって大きく変動します。ごみ屋敷状態であったり大型の家具が多かったりする場合には、作業時間や人員が増えるため、費用が50万円を超えるケースはありえる話です。

遺品整理の費用が高くなる原因

遺品整理の費用が高くなる原因

遺品整理の費用はさまざまな要因によって変動し、時には50万円超もの高額になることもあります。高額になる原因をあらかじめ理解しておくことで、費用の見積もりが妥当であるか判断する材料になるでしょう。

遺品整理の費用が高くなる主な原因として、以下の6つが挙げられます。

  • 遺品の量が多い
  • 家電リサイクル対象品目が複数ある
  • 遺品の搬出が難しい立地状況である
  • 作業範囲が多岐にわたる
  • 特殊清掃を依頼した
  • ぼったくり業者に遭遇してしまった


順番に見ていきましょう。

遺品の量が多い

遺品整理の費用が高くなる一般的な原因は、整理する遺品の量が多いことです。遺品の量が多いほど仕分けや梱包、搬出といった一連の作業に多くの時間と労力を要します。作業時間が長引くほど、人件費がかさむことになります。

また、大量の遺品を効率よく運び出すためには、より多くのスタッフを配置しなければなりません。その結果、人件費がさらに増加する要因となります。

処分する物の量が増えれば、廃棄物の処理費用も当然高くなるため、全体の費用が押し上げられるでしょう。

家電リサイクル対象品目が複数ある

家の中に家電リサイクル法の対象品目がある場合も、費用が高額になりやすいです。家電リサイクル法とは、特定の家電製品から有用な部品や材料をリサイクルし、廃棄物を減らすための法律です。

該当する家電の種類は以下の4種類で、処分費用とともに以下の表にまとめています。

品目 処分費用の目安
エアコン 990円~
テレビ 1,320円~
冷蔵庫 3,740円~
洗濯機 2,530円~

通常の粗大ごみとは異なり、所定のリサイクル料金を支払わなければなりません。エアコンの場合は室内機と室外機の取り外し作業がともなうため、別途で取り外し工賃が発生することもあります。

対象となる家電が複数あると、その数だけリサイクル料金と収集運搬費用が加算されます。

遺品の搬出が難しい立地状況である

遺品を運び出す作業が困難な立地条件では、通常よりも人手が必要なため、費用が高くなりがちです

例えば、マンションの3階以上でエレベーターが設置されていない場合、階段を使って大型の家具や家電を人力で降ろす必要があります。また、道幅が狭く家の前にトラックを駐車できないような立地では、離れた場所から手作業で何度も往復して遺品を運ばなければなりません。

他にも、業者の拠点から現場が遠い場合には、出張費やガソリン代などが上乗せされることも考えられます。

作業範囲が多岐にわたる

遺品整理業者に依頼できる作業は、遺品の仕分けや処分だけではありません。基本的な作業に加えて以下の作業を依頼する場合、オプション料金として追加費用が発生します。

  • エアコンの取り外し
  • 庭木の伐採
  • 害虫の駆除
  • ハウスクリーニング
  • 仏壇の供養
  • 車・バイクの廃車手続きなど


作業範囲が多岐にわたるほど専門的な技術や道具が必要となり、料金が加算されていきます。
オプションは便利であるものの、増えるほど全体の費用は高額になりかねないため、必要なものを厳選することが大切です。

特殊清掃を依頼した

故人が室内で亡くなり、発見が遅れた場合などには特殊清掃が必要となることがあります。特殊清掃とは、血液や体液の除去、腐敗臭の消臭・消毒など、一般的なハウスクリーニングでは対応できない専門的な清掃作業のことです。

孤独死やごみ屋敷など現場では衛生状態が悪化していることが多く、特殊な薬剤や機材を用いて原状回復を図る必要があります。専門的な知識と技術が求められるため、作業費用は高額になりやすいです。

1Rの部屋であっても6万~10万円程度はかかり、一軒家ともなれば100万円を超えるケースも珍しくありません。

ぼったくり業者に遭遇してしまった

残念ながら、遺品整理業者の中には法外な料金を請求する悪質な業者が存在します。本来かかるはずの金額よりも明らかに高額な費用を請求されたり、作業後に理由をつけて追加料金を要求されたりするケースです。

実際に悪質な遺品整理業者による被害は、決して珍しい話ではありません。国民生活センターの公表によると、2013年度から2017年度にかけて、遺品整理に関する相談は金銭トラブル以外も含め、年間100件前後寄せられているとのことです。

相場を知らないまま安易に契約してしまうと、こうしたぼったくり被害に遭うリスクが高まるため、業者選びは慎重におこないましょう。

参考:こんなはずじゃなかった!遺品整理サービスでの契約トラブル-料金や作業内容に関するトラブルが発生しています-|独立行政法人国民生活センター

遺品整理の費用を抑える方法5つ

遺品整理の費用を抑える方法5つ

高額になりがちな遺品整理の費用ですが、工夫することで負担の軽減が可能です。ここでは、遺品整理の費用を少しでも抑えるための具体的な方法を5つ紹介します。

  • できる限り自分で遺品を処分する
  • 遺品の買取りを利用する
  • オプションの利用は最小限にする
  • 評判の良い業者を選ぶ
  • 複数社から相見積もりを取る


高いと感じる人は、ぜひ取り入れてみてください。

できる限り自分で遺品を処分する

遺品整理の費用を抑えるのであれば、業者に依頼する遺品の量を減らしましょう。事前に自分で不用品を処分しておくだけで、業者の作業時間と人件費を削減でき、数万円単位で費用を抑えられる可能性があります。

衣類や書籍、食器などの細かいものは、お住まいの自治体が定めるルールにしたがって分別すれば、ほとんど費用をかけずに処分できます。大型の家具なども自分で解体して運び出せる物であれば、粗大ごみとして比較的安価に処分が可能です。

遺品の買取りを利用する

遺品の中に価値のある品物やまだ使える状態の家具・家電があれば、買取サービスを利用するのも賢い方法です。貴金属や骨董品、ブランド品はもちろん、製造年から年数が経っていない家電製品などは思わぬ高値で買取りしてもらえることがあります。

遺品整理業者の中には買取サービスに対応しているところもあるため、依頼するのも良いでしょう。しかし、自分でリサイクルショップに持ち込んだりフリマアプリで出品したりするほうが、高値で売れることも珍しくありません。

特にフリマアプリは自身で価格を設定できるため、手間を惜しまなければ最も高く売れる可能性があります。

オプションの利用は最小限にする

遺品整理業者に依頼する作業内容を精査し、不要なオプションサービスを削ることも費用削減につながります。

もちろん、自分では対応が難しい専門的な作業を任せられるのは大きなメリットです。しかし、安易にすべての作業をを依頼すると費用がかさんでしまいます。

費用を抑えるためには本当に必要なサービスだけを見極め、できる限りの作業は自分でおこなうことが重要です。

評判の良い業者を選ぶ

悪質な業者による高額請求のリスクを避けるためには、信頼できる評判の良い業者を選ぶ必要があります。

業者を選ぶ際にインターネット上の口コミサイトやレビューを参考にすると、実際に利用した人の感想を見られます。ただし、口コミは個人の主観で書かれている場合もあるため、あくまで参考程度に留めておくのが賢明です。

公式サイトでこれまでの作業実績や事例が豊富に公開されているかどうかも、業者の信頼性を判断するひとつの材料になります。

実績が多い業者はそれだけ多くの顧客から選ばれ、経験を積んでいる証拠であり、評判が良い業者である可能性が高いと言えるでしょう。

複数社から相見積もりを取る

遺品整理を依頼する業者を決める際には、必ず複数社から相見積もりを取り、比較しましょう。遺品整理の料金体系は業者によって異なり、同じ作業内容であっても提示される金額に数万円単位の差が出ることは珍しくありません。

最低でも3社以上から見積もりを取り、料金を比較検討することで不当に高い業者を避け、適正価格で依頼できる可能性が高まります。また、相見積もりは料金だけでなく、スタッフの対応やサービス内容を比較する良い機会にもなります。

複数の業者を比較することで、自分に合った信頼できる業者を選びやすくなるでしょう。

遺品整理では業者選びが重要!悪質な業者の特徴4つ

遺品整理では業者選びが重要!悪質な業者の特徴4つ

遺品整理を滞りなく、そして納得のいく形でおこなうためには、信頼できる優良な業者を選ぶことが大切です。しかし、残念ながら不当な高額請求や不法投棄などをおこなう悪質な遺品業者も存在します。

悪質な業者に共通して見られる特徴を4つ紹介します。

  • 必要な許可を保有していない
  • 提示してきた費用が相場とかけ離れている
  • 現地見積もりに対応していない
  • 態度や振る舞いが悪い


安心して任せられる業者を見極めるために、順番に見ていきましょう。

必要な許可を保有していない

遺品整理業者が家庭から出た不用品を回収するためには、自治体の「一般廃棄物収集運搬業許可」を保有している必要があります。また、遺品の買取サービスをおこなう場合には「古物商許可」を取得していなければなりません。

これらの許可を持たずに業務をおこなうことは、違法行為にあたります。

無許可の業者に依頼した場合、回収された遺品が山中などに不法投棄される事例もあります。最悪の場合、依頼者側も責任を問われるケースもあるくらいです。

業者が必要な許可を取得しているか場合はホームページに記載しているため、必ず確認しておきましょう。

提示してきた費用が相場とかけ離れている

見積もりの際に提示される金額が一般的な相場からかけ離れている業者も、依頼するのは避けたほうが良いでしょう。

相場よりも著しく高い金額を提示する業者は問題ですが、逆に安すぎる場合も警戒しなければなりません。最初に格安の料金を提示し、作業当日になってから「追加作業が必要」などと理由をつけ、高額な追加料金を請求する手口があるからです。

もちろん、企業努力により相場よりも安値を実現している業者も存在するため「安すぎるから怪しい」と決めつけてはいけません。相場よりも明らかに安い場合は、スタッフに理由を聞くようにしましょう。

現地見積もりに対応していない

遺品整理の正確な費用を算出するためには、実際に現場の確認が必要不可欠です。遺品の量や種類、搬出経路、必要な作業などを直接見なければ、適切な人員やトラックのサイズを判断できないためです。

電話やメールだけで見積もりを済ませようとする業者は、当日になって高額な追加料金を請求してくるリスクがあるため避けてください。一部の業者はオンラインでの見積もりに対応しているものの、正確性に欠ける場合があるため、面倒でも現地見積もりに立ち会いましょう。

態度や振る舞いが悪い

電話で問い合わせた際の対応や、現地見積もりに訪れたスタッフの態度も、良い業者を見極めるための重要な判断材料となります。

言葉遣いが乱暴であったり、質問に対して曖昧な回答しかしない業者は、顧客への配慮が欠けていると言えるでしょう。そうした業者は、故人の大切な遺品を適当に扱ったり、作業を雑に進められたりする可能性も否定できません。

親身になって相談に乗ってくれるか、丁寧で分かりやすい説明を心がけているかなど、スタッフの誠実な姿勢を見極めることが重要です。

遺品整理で依頼した業者がぼったくりだったときの対処法2つ

遺品整理で依頼した業者がぼったくりだったときの対処法2つ

遺品整理を依頼した業者が悪質なぼったくり業者で、不当に高額な料金を請求されてしまった場合でも、泣き寝入りする必要はありません。冷静に対処することで契約を解除したり、支払い済みの料金を取り戻したりできる可能性があります。

ぼったくり業者と契約してしまった場合に有効な対処法は、以下の2つです。

  • クーリングオフを利用する
  • 国民生活センターに相談する


ひとつずつ解説します。

クーリングオフを利用する

遺品整理の契約を業者が訪問してきた際に自宅で交わした場合「特定商取引法」における訪問販売に該当し、クーリングオフ制度を適用できる可能性があります。

クーリングオフとは契約書面を受け取った日、もしくはサービスを受けた日のいずれか早い日から数えて8日以内であれば、無条件で契約を解除できる制度です。クーリングオフを適用するためには、期間内に業者に対して書面または電子メールで契約を解除する旨を通知しなければなりません。

内容証明郵便など記録が残る方法で通知するようにすれば、後々のトラブルを防げるようになります。なお、契約書類やクーリングオフを通知した際の記録は、少なくとも5年間は大切に保管しておきましょう。

国民生活センターに相談する

クーリングオフの適用期間内であるにも関わらず、業者から「遺品整理は対象外」などの理由で解約を拒否された場合は、国民生活センターに相談しましょう。国民生活センターは、消費者と事業者との間に生じたトラブルについて、中立的な立場で解決の手助けをしてくれる公的な機関です。

専門の相談員がこれまでの経緯を詳しく聞いたうえで、クーリングオフの手続きに向けた具体的なアドバイスをしてくれます。また、状況によっては業者との間に入って交渉の手伝いをしてくれることもあります。

問題解決への第一歩はひとりで悩まず、消費者ホットライン「188」に電話して専門家の助言を求めることです。

遺品整理で50万円かかることについてまとめ

遺品整理で50万円かかることについてまとめ

遺品整理の費用として50万円という金額は、4LDKの相場である20万円から見ると高額と言えます。しかし、遺品の量が膨大であったり特殊清掃が必要であったり、搬出作業が困難な立地であったりする場合には、50万円を超えることも十分にありえます。

費用を少しでも抑えるためには、自分でできる範囲で処分を進め、不用品は買取りを利用し、業者への依頼は必要最低限に留めることが重要です。また、複数の業者から相見積もりを取り、料金やサービス内容を比較して、信頼できる優良な業者を選ぶのも有効な方法です。

広島市で遺品整理をどこに依頼しようか迷われている方は、遺品整理みらいへへご相談ください。広島市の一般廃棄物収集運搬業を取得しているため、不要な遺品を回収・処分できます。パートナーが亡くなり独り身となった女性の方でも気軽に依頼できるよう、女性スタッフのみの対応も承っております。電話メールLINEにて受付をしているため、お気軽にお問い合わせください。

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