孤独死が起きた際の遺品整理にかかる費用は?高額になる理由と費用を抑える方法を解説
更新日2026.07.16

孤独死した家族や親族の遺品整理にあたり、費用がいくらかかるのか不安に感じる人は多いでしょう。実際に、孤独死の遺品整理では特殊清掃や原状回復が必要になるケースがあり、通常の遺品整理より高額になる傾向があります。

費用の負担をできるかぎり抑えるために、まずは費用相場を把握することが大切です。

本記事では、孤独死の遺品整理にかかる費用相場を紹介したうえで、費用を負担する人について解説します。費用を抑える方法も紹介しているので、金銭面で不安を感じている人もご一読ください。

孤独死の遺品整理にかかる費用相場

孤独死の遺品整理にかかる費用相場

孤独死にともなう遺品整理の費用は間取りや作業内容によって変動するため、実際にいくらかかるのかイメージするのは難しいでしょう。遺品整理費用の主な内訳は、以下の3つです。

  • 特殊清掃費用
  • 遺品整理費用
  • 原状回復費用

それぞれの相場をひとつずつ見ていきましょう。

特殊清掃費用

特殊清掃費用は、間取りによって大きく変わります。1LDK以内であれば数万円程度で済む場合もある一方で、広い間取りになるほど数十万円もの高額になる場合があります。

間取り別の費用相場は、以下のとおりです。

間取り 費用相場
1K/1DK/1LDK 約2万円〜55万円
2K/2DK/2LDK 約11万円〜50万円
3K/3DK/3LDK 約18万円〜63万円

見積もりを依頼する際は、間取りだけでなく死亡から発見までの日数も伝えたうえで、正確な金額を確認しましょう。発見までの日数や体液が浸透した範囲によって、必要な作業量が変わる場合があるためです。

遺品整理費用

孤独死にともなう遺品整理費用も、間取りに比例して高額になります。部屋が広いほど遺品の量が増え、作業時間や必要な人数も増えるためです。

1K程度であれば35,000円程度で済むものの、1LDK以上になると10万円超の請求となることも珍しくありません。間取りごとの料金相場と作業時間・人数の目安を、以下の表にまとめました。

間取り 料金相場 作業時間の目安 作業人数の目安
1R・1K 35,000円〜80,000円 1〜3時間 1〜2名
1LDK 80,000円〜150,000円 2〜5時間 2〜3名
2LDK 140,000円〜250,000円 3〜7時間 3〜4名
3LDK 180,000円〜400,000円 5〜10時間 3〜6名
4LDK以上 220,000円〜 6〜12時間以上 4〜8名

間取りごとの目安を把握しておくと、見積もり金額が妥当かどうか判断する材料になります。

原状回復費用

原状回復費用は、クロス張替えやフローリング補修など、損傷箇所ごとに算出されるのが一般的です。孤独死の現場では体液や汚損がクロスや床材に染み込み、部分的な補修だけでは対応できない場合があるためです。

原状回復費用の相場を、作業内容ごとに表にまとめました。

作業内容 費用相場
クロス張替え 約590円〜1,300円/m・㎡
CF張り 約1,790円〜4,100円/㎡
フローリング 約4,400円〜10,000円/㎡
畳表替 約4,200円/枚
ハウスクリーニング(1R〜1K) 約1.3万〜2.5万円
ハウスクリーニング(1DK以上) 約2.7万〜3.8万円

見積もり時にどのエリアをどの作業で対応するのか確認しておくと、金額が高くなった場合でも納得できるでしょう。賃貸物件の場合は契約内容によって負担者が変わるため、事前に契約書を確認してください。

孤独死の遺品整理が通常よりも高額になる理由

孤独死の遺品整理が通常よりも高額になる理由

孤独死の遺品整理費用が通常よりも高額になりやすい主な理由は、以下の2つです。

  • 特殊清掃や原状回復が必要になる場合がある
  • 遺品は基本的に処分しなければならない

それぞれの理由を見ていきましょう。

特殊清掃や原状回復が必要になる場合があるため

高額になりやすい主な理由は、特殊清掃や原状回復が必要になる場合があるためです。孤独死が発生すると原則として特殊清掃が必要になり、状態によっては原状回復も求められます。

また、上述のとおり特殊清掃が必要になると、部屋の状態によっては50万円以上かかることもあります。体液や臭いが床材や壁紙に染み込んだ現場では、清掃だけでなくクロスの張替えやフローリングの補修まで求められるケースもあるほどです。

孤独死現場ではない遺品整理では、特殊清掃と原状回復は基本的に発生しないことから、通常の遺品整理よりも金額が高くなる傾向があります。

遺品は基本的に処分しなければならないため

孤独死現場に置かれている遺品は基本的に処分しなければならない点も、遺品整理費用が高額になる要因のひとつです。状態が良好な物品であっても例外ではありません。

孤独死ではない遺品整理の現場では、状態が良好な物品を譲渡や売却に回すことで、処分費用を抑えられます。しかし、死臭が染み付いた家具や家電は特殊清掃を実施しても臭いを取り除くのが難しいことから、買取りを断られる可能性が高いです。

結果的に処分する遺品の量が増え、遺品整理費用の総額が上がります。

孤独死の遺品整理費用を負担する人

孤独死の遺品整理費用を負担する人

孤独死にともなう遺品整理費用は高額になる可能性があることから、誰が負担するのか気になる人も多いでしょう。負担者となりえるのは、以下に該当する人です。

  • 故人の財産
  • 相続人
  • 連帯保証人
  • 大家・管理人

ひとつずつ解説します。

故人の財産

遺品整理費用は、原則として故人の財産から支払います。

ただし、故人名義の口座は死亡が確認されると凍結されるため、解除手続きに時間がかかる場合があります。口座凍結の解除には戸籍謄本など複数の書類が必要になり、手続きに数週間を要するケースも珍しくありません。

費用の支払いに間に合わない場合は、相続人をはじめとする関係者が一旦立て替え、後日精算することになります。

また、故人の遺産から費用を支払うと単純承認とみなされる可能性があり、相続放棄が難しくなるケースもあります。相続する人を中心にまずは財産の状況を確認したうえで、支払いの判断をしましょう。

参照:預金相続の手続に必要な書類|一般社団法人全国銀行協会

相続人

故人の財産だけで費用を賄えない場合は、相続人が負担することになります。

複数の相続人がいる場合は一般的に、遺産分割協議で法定相続分に応じて各自の負担額を決めます。例えば、相続人が2人で法定相続分が均等であれば、負担するのは半分ずつです。

ただし、負担する割合は法律で決められているわけではないので、話し合いのうえで決めることになります。

その後のトラブルを防ぐために、決定した内容は書面に残しておくことが重要です。金額の決め方に迷ったときは、専門家への相談も検討してみてください。

連帯保証人

相続人がいない場合は、連帯保証人が費用を負担するケースもあります。

ただし、連帯保証人であっても相続人でなければ、原則として遺品整理作業には着手できません。遺品の所有権は相続人に帰属しており、相続人以外が勝手に処分すると法的な問題に発展する恐れがあるためです。

連帯保証人が負担する範囲は賃貸借契約の内容によって異なり、遺品整理費用だけでなく原状回復費用まで含まれる場合があります。

あらかじめ契約書の内容を確認し、適切な負担範囲を把握しておくことが重要です。判断が難しい場合は弁護士などに相談し、明確にしておきましょう。

大家・管理人

相続人がおらず連帯保証人も立てていない場合は、大家や管理人が費用を自己負担することになります。

法的には相続人以外は遺品整理に着手できず、無断で進めるとトラブルに発展しかねません。しかし、対応の順序を押さえておけば落ち着いて手続きを進められます。

まずは、家庭裁判所に相続財産清算人の選任を申し立ててください。相続財産清算人が選任されれば、その管理のもとで遺品整理を進められるようになります。

手続きに時間がかかる場合もあるものの、順を追って進めることで、法的なトラブルを避けながら遺品整理を終えられるでしょう。

参照:相続財産清算人の選任|裁判所

賃貸物件から退去するに際し、遺品整理費用の他にもさまざまな費用が発生します。退去費用について詳しくは、以下の記事でも解説しています。ぜひ参考にしてみてください。

参考:アパートで死亡した人の退去費用は誰が支払う?費用内訳と高額になるケースを解説

孤独死が発生してから遺品整理をおこなうまでの流れ

孤独死が発生してから遺品整理をおこなうまでの流れ

孤独死が発生した場合、どのように対応すべきかわからない人は多いでしょう。実際の現場では、以下3つの手順で進めることになります。

  1. 警察・救急へ連絡する
  2. 特殊清掃をおこなう
  3. 遺品整理に着手する

重要なのは、すぐに遺品整理に着手しないことです。順番に見ていきましょう。

警察・救急へ連絡する

孤独死を発見した場合、まずは警察へ連絡します。生死の判断が難しい状況であれば、救急も同時に呼んでください。

警察や救急が到着すると生死の判断が下され、死亡と診断された場合は警察の家宅捜索がおこなわれ、事件性の有無が確認されます。事件性がないと判断された段階で、遺体は遺族へ引き渡されます。

なお、自己判断で部屋に入り遺体を動かす行為は避けてください。警察による現場検証の妨げになるだけでなく、感染症のリスクがあるためです。

特殊清掃をおこなう

遺体の引き渡しが完了した後は、特殊清掃に着手します。

死亡から日数が経過するほど死臭が強くなり、清掃の難易度が上がるため、引き渡しが完了したらできるだけ早く業者に依頼してください。死亡から間もない段階であっても、多少は死臭が部屋に染み付いている可能性があります。そのため、特殊清掃が必要かどうかは業者に見てもらうと良いでしょう。

特殊清掃が完了するまでは、ご自身の判断で部屋を換気するのは避けてください。死臭が外に放出され、近隣住民からクレームが来る恐れがあるためです。

この段階で遺品整理も見据えて、複数社から相見積もりを取っておくことをおすすめします。特殊清掃と遺品整理を同じ業者にまとめて依頼すると、作業の連携がしやすく、日程調整の手間を減らせます。

遺品整理に着手する

特殊清掃が完了した後に、遺品整理に着手します。孤独死の現場では家具や家電に死臭が付着している可能性があるため、状態が良好であっても処分するのが一般的です。

相続放棄を検討している場合は、この段階で遺品整理に着手するのは避けてください。着手すると単純承認とみなされ、相続放棄ができなくなる恐れがあります。

相続放棄をしている人が遺品整理に着手せざるをえない場合は、前もって弁護士や司法書士へ相談することをおすすめします。

孤独死の遺品整理の費用を抑える方法

孤独死の遺品整理の費用を抑える方法

孤独死の遺品整理費用は高額になりやすく、状況次第では100万円近くかかることもあるくらいです。しかし、費用は工夫によって抑えられる場合があります。具体的な方法は、以下の2つです。

  • 特殊清掃後に自分でできる範囲で作業をおこなう
  • 複数の業者に相見積もりを取る

それぞれ解説します。

特殊清掃後に自分でできる範囲で作業をおこなう

業者に依頼する作業範囲が広いほど、遺品整理費用は高額になります。自分でできる範囲で作業しておくと、依頼する作業量を減らせるため、費用を抑えることにつながります。

ただし、遺品整理を自分でおこなう場合、状態によっては1ヵ月以上かかるケースも珍しくありません。また、賃貸物件では作業に時間がかかるほど家賃が発生し、退去までにかかる費用が高額になります。

遺品整理を業者に依頼すれば最短即日で作業が完了するため、最初から依頼したほうが総額を抑えられるケースもあります。自分で進めるか業者に任せるかは、状況に応じて判断しましょう。

遺品整理の費用を安くする方法について詳しくは、以下の記事でも解説しています。ぜひ参考にしてください。

参考:遺品整理の費用を安くする方法7選!費用が決まる仕組みと相場を解説

複数の業者に相見積もりを取る

特殊清掃と遺品整理は、複数の業者から相見積もりを取ることをおすすめします。業者によって料金体系が異なり、数万円単位で差が出ることもあります。

3〜4社程度から見積もりを取ると費用相場を大まかに把握でき、提示された見積額が適切かどうか判断しやすくなるでしょう。

見積もりを依頼する際は、正確に算出してもらうためにも必ず現地に来てもらってください。電話やメールだけの見積もりでは正確な作業量を把握できず、後から追加料金を請求される恐れがあるためです。

見積もりを受け取った際は金額だけでなく、内訳が明記されているかも確認してください。

遺品整理を業者へ依頼する際に見積もりが必要な理由は、以下の記事でも解説しています。ぜひ参考にしてみてください。

参考:遺品整理で見積もりを取るべき理由2選!注意点や費用を抑えるコツも紹介

孤独死の遺品整理を依頼する業者の選び方

孤独死の遺品整理を依頼する業者の選び方

孤独死現場での遺品整理を業者に依頼する際は、以下3つのポイントを踏まえて選びましょう。

  • 一般廃棄物収集運搬業の許可を保有しているか確認する
  • 特殊清掃の作業内容を確認する
  • 作業内容と料金体系が明確な業者を選ぶ

依頼後のトラブルを避けることにつながるため、ぜひ参考にしてください。

一般廃棄物収集運搬業の許可を保有しているか確認する

遺品の回収・処分までを業者に依頼する場合、一般廃棄物収集運搬業の許可が必要です。遺品整理士の資格だけでは、遺品の回収や処分は認められません。

許可を保有していない業者に依頼すると、不法投棄や高額請求といったトラブルに見舞われるリスクがあります。

許可を保有している業者は、自社の公式サイトに許可番号を明記していることが多いです。また、多くの自治体では、ホームページで許可業者の一覧を公表しています。

許可の有無を確認したうえで、見積もりを依頼しましょう。

参照:不用品回収サービスのトラブル−市区町村から一般廃棄物処理業の許可を受けず、違法に回収を行う事業者に注意!−|国民生活センター

特殊清掃の作業内容を確認する

特殊清掃は業者によって作業内容が異なる場合があるため、事前に確認しておきましょう。作業範囲が曖昧なまま依頼すると、後から追加料金を請求される恐れがあります。

どこまで対応してもらえるか確認しておけば、「この作業は対応してもらえると思っていたのに……」といった認識のすれ違いを防げます。

多くの業者が実施している特殊清掃の主な作業内容は、以下のとおりです。

  • 消臭
  • 消毒
  • 清掃
  • 害虫駆除
  • 不用品処分
  • 原状回復・リフォームなど

優良な業者であれば、自社のホームページに具体的な作業内容を明記しています。記載されていない場合は、スタッフに直接聞いてみてください。

作業内容を把握しておくと不要な作業を断れるので、高額請求を防ぐことにつながります。

作業内容と料金体系が明確な業者を選ぶ

見積もりの段階で、作業内容と料金体系が明確な業者を選びましょう。見積もりが「作業一式」のように大まかな表記だと、後から追加料金を請求される場合があります。

優良な業者は作業内容ごとに料金を明記しており、依頼者が内容を把握できるようになっています。明記されていない場合は、スタッフに具体的な作業内容を尋ねてみてください。教えてくれる業者であれば、依頼後にトラブルに発展するリスクは低いといえるでしょう。

なお、遺品整理業者を選ぶ方法については、以下の記事でも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてみてください。

参考:遺品整理業者の選び方5選!料金相場や依頼するときの注意点も解説

孤独死した場合にかかる遺品整理費用についてまとめ

孤独死の遺品整理費用は、特殊清掃費用や遺品整理費用、原状回復費用が組み合わさり、通常の遺品整理より高額になる傾向があります。費用は原則として故人の財産から支払い、状況によっては相続人や連帯保証人、大家などが負担します。

費用を抑えたい場合は、自分でできる範囲の作業をおこなう、複数の業者から相見積もりを取るといった方法を実践しましょう。業者を選ぶ際は許可の有無や作業内容、料金体系の明確さも忘れずに確認してください。

広島市で孤独死現場での遺品整理が必要な場合は、遺品整理みらいへまでご相談ください。当社は遺品整理と特殊清掃の両方に対応しており、一般廃棄物収集運搬業の許可を保有しているため、遺品の回収・処分まで承っております。見積もりは電話メールLINEにて受け付けておりますので、気軽にお問い合わせください。

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