チャリ運転中の高齢者が路肩で転倒~偶然真後ろにいた弊社ドライバーはその時……

2025年6月6日、弊社に一本の電話が入りました。

「意見と言ったら、おかしいんじゃけど……」

どうやら通常のお客様からではないご様子。

受話器を取った営業スタッフが『なんだろう……?』と一瞬身構えると、電話口の女性が意外なことを語り始めました。

「西区の三篠町(みささちょう)でおたくの車が走っとってな」

「はい」

「その車の前でチャリがコケてな。転倒したおじいちゃんをおたくの従業員さんが助けてたのを見たんよ。それで、なんや、ありがとうと伝えたい気持ちになってな」

「さようでございますか。わざわざお知らせくださり、ありがとうございます!」

「そうそう、車のナンバーは……」

聞けば、当日そのルートを回っていたのは是松でした。

人一倍優しいベテランスタッフであり、彼なら納得だ――そう思いながらも詳細を尋ねるため、さっそく営業事務所まで来てもらいますと……。

是松「あの……ワシ、なんか怒られるようなことしたじゃろか……」

田中(広報)「いや、違うんです、是松さんの姿をご覧になった市民の方からお電話がありまして」

是松「はぁ……」

露骨に訝しむ是松に、会社へ感謝の電話が入ったという事情を一通り話し、本人に納得してもらうと、あらためて当時の状況を説明してもらうことにしました。

以下、是松の一人語りとさせていただきます。

田中「ありがとうございます。とにかく最後は冗談を言えるぐらいで良かったですね」

是松「ほんとに。最初はだいぶ苦しそうだったけぇ」

田中「“また肋骨折れたかも”ってことは、以前も折ったことがあるってことですもんね」

是松「前もチャリでコケたんじゃろか……そこまで詳しくは聞けんかった(笑)」

田中「それにしても、市民の方からお電話をくださったのは嬉しいことですね」

是松「そうじゃね」

田中「では最後に、今回の件で感じたことなどをまとめていただけると……」

是松「私達はゴミを収集する仕事してます。特に目立つような業務ではありませんが、地域の皆さんの生活の一部に関われているんだなぁと考えると、それはやっぱり嬉しくなります。今回の経験をまとめるとすれば、そういうことを感じられたことだったかもしれんです」

田中「是松さんは、私達の誇りですよ」

是松「なーんじゃ、それ、照れるわー(笑)」