他人事ではないゴミ収集車の火災事故~弊社では毎春訓練を実施しております
広島市を中心にほぼ1年365日――。
パッカー車(ゴミ収集車)を走らせている弊社株式会社タイヨーにとって非常に重要な日があります。
春の火災訓練です。

「ゴミ収集で火事なんて起きるの?」
というと、悲しいかな非常に切羽詰まった危機であることは、昨今の自治体発表や報道からご存知の方も多いかもしれません。
◆東京消防庁/誤ったごみの分別により火災が発生!(→link)
◆埼玉県川口市/ごみ収集車やごみ処理施設で火災が発生しています(→link)
そこで弊社では毎年、社長も事務スタッフも含めて社員総出で火災訓練を行っており、本年も5月1日に行われたその様子を公開させていただきたいと思います。

万が一の出火! 荷台を開けたら危険
ゴミ収集車の火災事故で最も多いケースが、リチウム電池や100円ライターによる発火です。
こうした廃棄物が分別して出されていれば、収集スタッフも別に保管して運びますので問題はありません。
しかし時折、可燃ごみの中にそのまま放り込まれるケースがあり、それがパッカー車の中で圧縮されているうちに発火してしまうのです。
そんなときどう対処すると思いますか?
まずはパッカー車の荷台を開けて、中の火災状況を確認する?

それは不正解。
空気が中に流れ込み、火災が一気に膨らむことがあり、大変危険な行為です。
万が一、火災を確認したら、車をいったん安全な場所に停め、荷台の隙間から消火器を使用しての消火作業に務めます。
そして煙がおさまるのを待ち、その間に弊社まで連絡。
帰社次第、他のスタッフと共に鎮火を徹底します。
もしも、その前に「これは危険だ」「自分では対処しきれない」と感じたら、とにかく消防署へ連絡し、大惨事となるのを防ぐように尽くします。

訓練の成果あり?
実は2024年6月、不幸にも弊社のパッカー車で火災事故が起きてしまいました。
広島市内を収集していた可燃ごみの中に数十個の100円ライターが紛れて捨てられており、それが発火してしまったのです。
このときのスタッフは訓練通りに鎮火作業に務め、大事に至らず済みました。
本人も「訓練していて思ったよりスムーズに動けました」と言っておりましたが、もちろん同じような危険性は、弊社の工場内でも起きうるものです。

通常、回収された廃棄物やリサイクル資源は厳密に区分けされます。
そのためのスタッフが目を光らせていますが、それでも可燃性の危険物が紛れないとはいえない。
しかも施設内はリサイクル紙などの可燃物で溢れている。

命や周囲の環境に関わる問題です。
ゆえにスタッフ全員が真剣に取り組み、幸い、工場内での出火に見舞われたことはありませんが、残念ながら全国のごみ処理施設では火災事故が起きているのが現実。
今後も継続して対応をしていく所存ですので、皆様も何卒ご協力よろしくお願いします。